「これからの「正義」の話をしよう」
「人を殺せば5人が助かる状況があったとしたら、あなたはその1人を殺すべきか?」
「金持ちに高い税金を課し、貧しい人びとに再分配するのは公正なことか?」
「前の世代が犯した過ちについて、私たちに償いの義務はあるのか。」
「検察官の兄が、殺人犯の弟を匿うべきか?逮捕起訴すべきか?」
本書はこのような正解のない問題を題材に議論を左右に操りつつ、アリストテレス、ロック、カント、ベンサム、ミル、ロールズ、そしてノージックなどの古今の哲学者の考え方を紹介していきます。
これらの主義・理論をひとつずつ論文調で解説する本は素人にとっては難解で面白くないですが、本書では興味深い例題に対し議論が分かりやすくロジカルに展開される中で哲学が解説されるので、自然と引き込まれながら読めてしまいます。
私は、「努力した者が報われる社会」が理想と考えています。この考えはリバタリアニズムの超素朴バージョンといえそうです。本書によってリバタリアニズムに対する批判を知ることができ、「正義とは何か」「良い社会とは何か」について考えを深めるきっかけとなりました。
本書の内容自体を評論するほどには、まだ内容を咀嚼できていません。まずは再読し思考を重ねたいと思います。
いやー、「考える」って楽しいですね。
参考文献:「これからの「正義」の話をしよう」
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