2011年05月02日

スイス政府編「民間防衛」

民間防衛 新装版―あらゆる危険から身をまもる [新書] / スイス政府 (編さん); 原書房編集部 (翻訳); 原書房 (刊)
民間防衛 新装版―あらゆる危険から身をまもる


この本はスイス政府が全国民に配布している本です。スイス国民は本書を読み、各自が戦争や災害に備えています。

スイスといえば、「アルプルの少女ハイジ」のような牧歌的なイメージがあります。永世中立を宣言していることも、戦争を好まない平和的な国、という印象を与えます。ところが、本書を読むとスイスに対するイメージは大きく変わります。
 

経済大国・軍事大国に挟まれたスイスが、平和を維持するため最大限に努力する一方、戦争が起きてしまった時に備え、防衛体制を国民レベルに至るまで周到に準備していることが分かります。

本書は「最悪を想定し最善の準備をする」という言葉どおりの本です。空襲による火事だけではありません。ダム破壊による洪水や、核兵器による放射能汚染も想定した上で、国民はどのような準備を前もって自宅にしておくべきか示されています。

2週間自宅から出られない場合に備えた常備品リスト、それが2ヶ月間に延びたときのための常備品リストが示されています。自宅から脱出する時に持ち出す緊急用カバンに入れておく物のリストもあります。

もし日本政府がこのような本を国民に配布し、国民が準備すれば、災害による被害者の数は軽減されるでしょう。原発事故が起きても、周辺地域の方々は2ヶ月間自宅内で過ごせる備品を持ち、放射能流入を防ぐための手立てを自宅に施すことができるでしょう。食料や燃料の買占め騒動も起きないでしょう。

日本では今後ほぼ確実に大規模な地震や津波が再び起きるといわれています。政府による防災インフラ整備も大切ですが、国民一人ひとりが適切な準備をして、自分と家族の命を守ることが大切です。

本書が想定する「最悪の事態」は核汚染にとどまりません。驚くべきことに、強国によってスイスが占領された後のケースも想定してあるのです。占領された場合、スイス政府首脳は外国に亡命政府を設立し、近隣諸国との協力をもとに奪還を目指します。

その間、スイス国民は占領下での生活を強いられますが、本書はスイス国民に対し、冷静さを失わず、「スイスの皆さんは●●国と一体になることでより豊かで幸せになれますよ」といった占領国のプロパガンダに騙されず、亡命政府による国土奪還の日までスイス国民としてのアイデンティティを保つことを求めています。

今の日本では、占領まで想定した「民間防衛」を全国民へ配布するのは難しいかもしれませんが、自然災害への対処に重点を置いた「民間防災」を作成し全国民へ配布することはできるでしょうし、是非ともすべきです。

民間防衛 新装版―あらゆる危険から身をまもる [新書] / スイス政府 (編さん); 原書房編集部 (翻訳); 原書房 (刊)
民間防衛 新装版―あらゆる危険から身をまもる



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posted by Tabbycat at 23:22 | Comment(0) | TrackBack(0) | 家族と生きる | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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