2012年03月21日

「TPP亡国論」のロジックの穴

よろしければ、ブログランキング応援クリックお願いします。
人気ブログランキングへ


TPP亡国論 (集英社新書)

私は本書を読んでTPP反対の考えを持つにいたりました。多くを本書から学びましたが、今回は、本書について疑問に思ったところをあえてかきたいと思います。書物は盲信するのでなく、反論しながら読まなければいけないと思うのです。

本書では、日本は戦略的に輸出輸入すべきだと説きます。
 

たとえば中国は、レアアースの輸出をコントロールして日本を牽制します。また、中国人の日本への観光を抑制することで、日本の観光業界に打撃を与えたこともあります。このように輸出入を活用して日本にゆさぶりをかけ、別の外交交渉を有利にすすめようとします。中国は輸出入を外交戦略の武器として効果的に使っているのに対し、日本はあまりにも無策すぎると、本書は主張します。

この「中国が戦略的で、日本が無策」という意見は賛成しかねます。中国と日本の違いは、戦略の有無ではなくて、自由・人権の有無だと思うのです。

中国政府はレアアース採掘企業や商社に、レアアースを輸出するなと命令することが出来ます。企業は政府にしたがいます。というより企業自体が国営で政府の一部の場合もあります。

また、中国国民にたいし、「日本へ観光に行くな」と事実上の命令を出すことができます。

このように、中国政府は国の外交戦略に沿った輸出入行動を企業や個人に強制することができるのです。

一方、日本政府は日本企業に輸出するなと命令することはできません。中国にとって日本製の精密部品や最先端素材は、製品をつくるためなくてはならないものです。日本がこれらの輸出を止めれば、中国の生産はストップします。しかし日本政府は、企業に輸出をするなと命令することはできません。

また、日本政府は、日本国民に「中国に観光旅行にいくな」と命令することはできません。テロなどで危険な地域に対しては渡航制限を設けることがありますが、そうでない場合に個人の移動の自由を侵害することはできません。

日本は民主国家だからこそ、外交戦略を輸出入行動に反映したくてもできないのです。

本書をあえて批判的に読んでみた感想でしたが、間違っているかもしれません。お気づきの点があればおしえていただけるとうれしいです。


TPP亡国論 (集英社新書)

よろしければ、ブログランキング応援クリックお願いします。
人気ブログランキングへ


posted by Tabbycat at 21:54 | Comment(0) | TrackBack(0) | 社会・経済を知る | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
コメントを書く
お名前:

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント:

※ブログオーナーが承認したコメントのみ表示されます。

この記事へのトラックバック
×

この広告は180日以上新しい記事の投稿がないブログに表示されております。