2012年10月16日

20代から老後資金をためる人は、かえってたまらない。

「貯蓄や投資は早く始めるほど良い」という考えが一般的ですが、あまり若いうちから老後のお金をためるのは考えものです。こういう人は、かえってお金がたまりません。「若いうちから貯めれば、たまるにきまってるだろ!」という人がいるかもしれませんが、そうではありません。



なぜなら、若い頃から倹約・貯蓄をする人は、自分が成長するためにお金を使わないからです。知識を身につけるために本を買ったり、スキルを得るため講座にかよったりする出費を惜しんで、小金をコツコツためることを最優先にしてしまうのです。自分の成長のために自分に投資しない人はスキルが伸びませんから、昇進や転職で収入を増やすことができません。たとえば年収は300万円代のままで節約して毎月1万円を貯蓄する、という人生をずっとつづけます。

一方、若い頃は貯蓄を後回しにしておいて、自分への投資を最優先するひとは、本を読んで知識を身につけ、講座へ通ってスキルを身につけることで、収入を増やすことができます。年収が1千万円を超え、無理に節約しなくても毎月数十万円を貯蓄できるようになります。

こうして、若い頃に貯蓄せず自己投資に励んだ人の貯蓄額は、若い頃から貯蓄を生き甲斐にしてきた人をあっというまに追い抜いてしまいます。その後、差はどんどん開くばかりです。

では、何歳になったら自己投資をやめて全額貯蓄にまわしてよいのでしょうか。私は、「人間は死ぬまで自己投資をつづけるべき」だと考えます。稼いだお金の1割程度は自己投資につかうべきです。成長をやめて守りに入ったら、人間は成長がとまるだけでなく、衰退していきます。

このことは人間だけでなく、企業にもあてはまります。成長を続ける企業は、生み出した利益の一部を将来の成長のために投資します。研究開発に投資したりやインフラ設備を整えたりします。こうして次の成長のための土台を作るのです。継続的な先行投資によって常に新しい製品やサービスを開発し、収益を拡大させます。

反対に、利益をすべて内部留保してしまう企業では、現金はどんどんたまっていきますが、成長力を失ってしまいます。新しい製品を開発したり、顧客のニーズの変化に対応するためにサービスを進化させたり、ということができなくなってしまいます。収益は縮小していき、せっかくためた内部留保に手を着ける羽目に陥ってしまいます。

このように、目先の貯蓄に走る人や企業はかえってお金を失い、将来に投資しつづける人や企業はお金を獲得し続けることができるのです。

今の日本にどことなく閉塞感や行き詰まり感がただよっているのは、日本の人や企業が成長のための投資をやめて、こぞって貯蓄に励んでいるから、というのも理由の一つだと思います。人や企業が夢と希望を持ち、将来の成長のために投資する日本をつくることが求められます。私は、次の総理大臣になる方に期待しています。


約束の日 安倍晋三試論
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